100歳を超える高齢でありながら、風の谷の首長ジルに直言し、ときには国家の行く末を左右する決断を下す大ババ様。彼女の盲目は、単なる肉体的な衰えではない。酸の手によって視力を奪われ、手足を蝕まれながらも生き延びた「辺境の過酷な現実」そのものを体現している。
トルメキア軍の侵略を受け、谷が危機に瀕した際、彼女は侵略者であるクシャナに対しても一切怯むことなく、蟲の怒りと腐海の真実を説いてみせた。政治的な武力を持たない小国において、自然の摂理と旧世界の知恵を完全に把握している大ババ様の存在は、いかなる軍隊よりも強固な抑止力だったと言える。彼女は宗教指導者でありながら、極めて現実的なリアリストでもあった。