主要リサーチ機関やSNSコミュニティでの調査データを紐解くと、20代〜40代のスマートフォンユーザーにおける「知人をブロックした経験」の割合は約64.8%に達しています。決して珍しい事象ではなく、日常的な関係調整の手段として定着している実態が浮き彫りになっています。
SNSや相談掲示板に寄せられた実際の声を取材・分析すると、ブロックに至る現場のリアルな実態が見えてきます。
「合コンで出会った相手からの連絡頻度が高すぎて、返信を考えるのが億劫になり衝動的にブロックしてしまった。角を立てて『連絡をやめてほしい』と伝えるより、自然消滅を狙う方が心理的負担が少ない」(20代女性・メーカー勤務)
「職場の元同僚からビジネスの勧誘や愚痴メッセージが深夜に連続で届き、精神的限界を迎えて非表示ではなく完全ブロックを選択した。後悔はしていないが、共通の知人にバレないかだけが不安だった」(30代男性・IT関連)
このように、相手に対する明確な憎しみだけでなく、「返信の心理的コストを回避したい」「人間関係の棚卸しをしたい」という防衛本能からブロック機能が使われるケースが過半数を占めています。
ここで混同されがちなのが、非表示と削除の違いです。「非表示」は単に自分のトーク一覧画面から隠すだけで相手のメッセージは届き続けます。「削除」は友だちリストから消去する操作ですが、相手からの新規メッセージ受信を拒否する設定にしていない限りメッセージ自体は届きます。これらに対し、「ブロック」は相手からの通信を完全に遮断し、二度と通知を受け取らない強固な拒絶を意味します。