モチノキの仕立て方には、自然樹形を楽しむ方法から、和風庭園の伝統である「玉散らし(段づくり)」まで多様なスタイルがあります。目的に応じて剪定手法を使い分ける知識が必要です。
失敗しない「透かし剪定」の実践ステップ
樹勢を保ちながら木漏れ日が地面に届く美しい姿を作るには、モチノキの透かし剪定が欠かせません。以下の手順で優先順位をつけて枝を整理します。
まず、幹から真上に真っ直ぐ伸びる「立ち枝」や、内側に向かって伸びる「内向枝」、隣の枝と交差して擦れ合っている「交差枝」、根元から生える「ひこばえ」などの忌み枝(不要枝)を根本から切り落とします。次に、同一方向に並んで伸びている枝(平行枝)のどちらか一方を間引き、幹の奥まで日光が均等に差し込む空間を作り出します。
美しい形状を作る「刈り込み剪定」の手順
玉散らし仕立てのモチノキでは、モチノキ刈り込み剪定の手順を守ることが重要です。刈り込みバサミを木肌に対して平行に滑らせるように動かし、各段の玉(樹冠)の上面を丸く、下面を水平気味に仕上げます。この際、外側の葉を刈り揃えた後に、必ずハサミを奥まで差し込んで内部の枯れ枝やゴミを手でかき出す「葉むしり」を行うことが、害虫発生を防ぐ決定的な違いを生みます。
大きくなりすぎた株の「樹高を低く抑える切り方」
何年も放置して電線に届くほど巨大化した株には、モチノキ樹高を低く抑える切り方(芯止め)を施します。主幹の希望する高さにある「横向きに伸びる太い側枝」の直上で主幹をノコギリで切断します。主幹をただ途中でぶつ切りにするのではなく、残す側枝に成長エネルギーを逃がすことで、切り口周辺からの異常な徒長枝の乱発を防ぎます。
モチノキは非常に優れたモチノキの萌芽力と芽吹きを持っているため、葉がついていない位置まで太枝を切り戻しても、樹皮の下にある休眠芽から新しい芽を吹き出す力があります。ただし、一度にすべての葉を落とすと根への水分供給バランスが崩れるため、1年目に上部、2年目に下部と段階的に切り詰めるのが安全です。