腰越の海岸線を歩けば、潮風の中に混じる独特の活気に気づく。その中心に位置するのが「しらすや 腰越本店」だ。この店最大の強みは、網元である「有限会社勘浜水産」の直営店という比類なきバックボーンにある。自社船「勘浜丸」が相模湾の豊かな漁場へ出港し、獲れたての魚を腰越漁港へと運ぶ。港から店舗までは車でわずか数分という至近距離だ。
一般的な流通網を介せば、競りや輸送の過程でどうしても数時間のタイムラグが生じる。しかしここでは、水揚げから下処理、そして客のテーブルへと届くまでの時間が驚異的に短い。水産業の現場と外食産業の最前線が直結することで、鮮度落ちが極めて早いデリケートな魚体を最高の状態で提供できる。箸で持ち上げても決して崩れず、口の中でプチプチと弾ける弾力と上品な甘みは、相模湾の恵みをそのまま凝縮したご当地海鮮グルメの頂点と呼ぶにふさわしい。