彼の歩みを振り返る上で欠かせないのが、ニコニコ動画などを拠点に活動していた「ボカロP」としての「ハチ」時代だ。当時は自ら表舞台に立つ機会は極めて少なく、イラストや動画制作も自ら手掛けるボカロ楽曲のインディーズクリエイターとして知られていた。YouTubeやSpotifyで億単位の再生回数を叩き出す世界的な存在へと駆け上がる過程で、メディアや公の場に露出する頻度は激増した。
カメラの前に立つ機会が増えるにつれ、プロのスタイリストやヘアメイクアップアーティストによるトータルコーディネートが入るようになるのは当然の流れだ。ネットカルチャーから誕生した天才少年が、大衆の眼差しに晒され続けることで垢抜けていったプロセスこそが、「整形」と見誤られるほどの変貌を生んだ背景にある。