マシュー南の成功は、藤井隆という希代の表現者の氷山の一角に過ぎません。藤井隆の歴代キャラクター一覧を振り返ると、吉本新喜劇時代に一世を風靡した「ホット!ホット!」のハイテンションキャラから、哀愁漂うサラリーマン、怪奇味あふれる怪演まで、その振れ幅の広さに驚かされます。
浅倉大介プロデュースによる名曲『ナンダカンダ』で紅白歌合戦出場を果たした音楽的才能は、自身が設立した音楽レーベル「SLENDERIE RECORD(スレンダリー・レコード)」の運営へと結実しています。早見優や後藤輝基(フットボールアワー)、川島明(麒麟)らのアルバムをプロデュースし、80〜90年代の良質なシティポップや歌謡曲の文脈を現代に蘇らせるプロデューサーとしての手腕は、音楽業界内でも極めて高い評価を得ています。
パフォーマーとして自ら輝くだけでなく、他者の魅力を最大化してステージを整えるプロデュース能力。これこそが、マシュー南という司会者キャラクターを生み出し、長年にわたってカルチャーを牽引し続けられる藤井隆の本質です。