マツコ・デラックスが近年メディアで見せる引き算の美学。その根底にあるのは、自分を育ててくれた「テレビという怪物」に対するどこまでも深い愛情と殉教の覚悟だ。「私はテレビに出してもらっただけの人間」「テレビが役割を終えるなら、私も一緒に消えていくだけ」という言葉通り、ネットタレントへの転身や独立起業といった安易な延命措置には一切興味を示さない。
今あるレギュラー番組を誠実に全うし、視聴者が求める限りは毒と愛を吐き出し、潮時が来れば綺麗さっぱり幕を引く。メディア露出の減少や活動の絞り込みは、衰えではなく、自らのフィナーレを美しく飾るための助走なのかもしれない。テレビの黄金期を知り、その変革期を最前線で支えるマツコの現在地は、去り際まで己のスタイルを貫き通そうとする表現者の気骨に満ちている。 (出典: マツコ デラックス 現在(Yahoo!ニュース))
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