1981年の初放送から2010年の公式修正まで、約29年間ものあいだ問題が放置されていた理由には、当時の視聴覚環境と技術的な背景が深く関わっています。
当時は家庭用ビデオデッキ(VHSやベータ)の普及率がまだ低く、テレビ放送は「リアルタイムで一度きり見るもの」でした。さらにブラウン管テレビの残像感と毎秒30フレームの超高速切り替えの中では、人間の動体視力で0.1秒の違和感を確定的に捉えることは不可能に近かったのです。
1990年代には「コンピューターおばあちゃんを見ると怖い顔が見える」といった学校の怪談や都市伝説レベルで語られる程度でしたが、デジタルキャプチャ技術とコマ送り再生が一般化した2000年代になって初めて、客観的な証拠とともに白日の下に晒されることになりました。技術の進化が過去のアナログ遺物に眠る秘密を暴き出した象徴的な事例といえます。