壱番屋のトップマネジメントにおける最大の特徴は、現場の泥臭さを知る叩き上げの人材が会社を率いてきた点です。宗次氏から直接バトンを受け取った第2代社長の浜島俊哉氏は、かつて店舗のアルバイト店員からスタートして社長に就任した伝説的な経歴を持ちます。
浜島氏は、ココイチ独自の独立支援システムである「ブルームシステム(のれん分け制度)」をより強固にし、東証一部上場を果たして企業基盤を盤石なものにしました。アルバイトからトップへと上り詰めた浜島氏の存在は、全従業員にとって「努力が正当に評価される」という強烈なモチベーションとなりました。
そして2019年に社長に就任し、現在も指揮を執るのが第3代社長の葛原守(くずはら まもる)氏です。葛原氏のキャリアと主な施策には以下のような特徴があります。
- グローバル事業の統括経験:海外事業部長などを歴任し、アメリカ、アジア、欧州などへの積極的な出店を推進。
- 新業態とデジタル化の推進:モバイルオーダーの拡充や、パスタ専門店「パスタ・デ・ココ」、ベーカリー事業などの多角化を加速。
- 女性活躍と多様な働き方の支援:店舗環境の改善やキャリアアップ制度の再構築を行い、人手不足時代に適応した組織づくりを展開。
葛原社長は、宗次氏が築いた「アンケートハガキを通じた現場主義」の精神を尊重しながらも、データ分析とグローバル視点を融合させた近代的な経営スタイルでココイチのブランド価値を高め続けています。