手元にある灯油が使用可能な状態か、それとも廃棄すべき危険な状態かを判断するには、「色」「臭い」「異物の有無」の3要素を五感で確認する必要があります。不良灯油は大きく「変質灯油(酸化劣化)」と「不純灯油(水や異物が混入)」に分類されます。
確認する際は、必ず透明なコップやガラス瓶などの耐薬品性容器に少量を汲み取り、後ろに白い紙をかざして観察してください。ポリタンク越しでは容器自体の着色によって正確な判別ができません。
まず「色」の確認です。精製されたばかりの正常な白灯油は、水のように無色透明で澄み切っています。これに対し、酸化が進んだ変質灯油は淡い黄色から濃い琥珀色、ひどい場合は茶褐色に変色します。わずかでも黄色みを帯びている場合は、すでに酸化重合が始まっています。
次に「臭い」です。正常な灯油特有の石油臭とは異なり、劣化が進むと酸っぱい臭い(酢や刺激臭に近い異臭)や、ツンと鼻を突く玉ねぎの腐敗臭のような異臭を放ちます。これは炭化水素が酸化して有機酸やアルデヒド類が生成されている証拠です。
さらに見落としがちなのが「水分の混入」です。ポリタンクを屋外や寒暖差の激しいベランダに放置していると、内部結露によって水が底にたまります。容器の底にレンズ状の水滴や二層分離が確認できる場合、それは「不純灯油」であり、給油ポンプで吸い上げるとストーブの芯が水分を吸って点火不能に陥ります。