視聴者が抱く違和感の正体は何か。10代半ばでブレイクした当時の夏帆は、丸みを帯びた健やかな輪郭と、弾けるような笑顔が印象的な少女だった。ポカリスエットのCMや映画『天然コケッコー』で見せた等身大の姿は、多くの日本人の記憶に強く刻み込まれている。
時が流れ、2020年代。ドラマ『silent』や『ブラッシュアップライフ』などの話題作で見せた彼女の姿は、かつてのイメージとは大きく異なっていた。シャープになったアゴのライン。すっきりと削ぎ落とされた頬。華奢な首筋。これらが画面にアップで映し出されるたび、視聴者の間では「痩せすぎではないか」「体調は大丈夫なのか」という声が急増した。
視覚的なメディアにおいて、人々の記憶は静止画のように保存される。過去の偶像と現在の実像とのギャップが大きければ大きいほど、「激変」や「痩せすぎ」というラベルが貼られやすくなる。夏帆に対する世間の反応は、まさにこの心理的メカニズムが働いた典型例と言える。