布施の街を歩き尽くした取材班がまず確信したのは、このエリアのお好み焼き文化の層の厚さだ。入り組んだ路地の奥にひっそりと暖簾を掲げる小さな名店から、遠方からの観光客で連日賑わう話題店まで、暖簾をくぐればそこにはそれぞれの美学が宿っている。
地元住民が「本当は教えたくない」と口をそろえる穴場店では、厚さ2センチを超える重厚な鉄板でじっくりと時間をかけて焼き上げるスタイルが人気を集める。一方で、カウンター越しに職人の華麗なコテさばきを堪能できる老舗では、長年培われた秘伝ブレンドのソースがジューシーな豚肉と見事なハーモニーを奏でる。一口食べれば、口いっぱいに広がる旨味の波。布施のお好み焼きは、どこを切り取っても妥協がない。