治療をさらに難しくしている要因が、鼻というパーツの特異性にある。頬のニキビ跡と同じ感覚で挑んだ患者の多くが、思うような結果を得られずに挫折する理由がここにある。
鼻の皮膚は顔の他の部位に比べて驚くほど分厚く、硬い。その下には複雑な軟骨組織が控えており、土台としての弾力性がまるで異なる。加えて、高密度で密集する巨大な皮脂腺が常に油分を放出し続けているため、微細な傷をつけて皮膚の再生を促そうにも、皮脂による炎症トラブルや感染症のリスクが付きまとう。線維化した瘢痕組織がまるで頑丈なロープのように皮膚を下方へと強く引っ張り込んでいるため、生半可な熱刺激や針の刺激では、その拘束を断ち切ることができない。