全国約8万の神社を包括する神社本庁の教えにおいても、神前での祈願は自らの命を神仏から預かったものとして大切に慈しむ契機と位置づけられる。各神社の社務所で執り行われる「病気平癒祈願祭」に昇殿すると、その厳粛な空気に誰もが息をのむ。
大麻(おおぬさ)で身体を祓い清められ、神職が奏上する祝詞の言霊を聴き入る時間。玉串を捧げて深く拝礼する一連の神事は、乱れた精神を無垢な状態へと引き戻す強力なカタルシスをもたらす。自らの肉体への敬意を取り戻し、病と向き合う覚悟を定める場として、祈願祭は今も多くの人々に深い安心感を与え続けている。