長年慣れ親しんだ地元・長野の中部電力を退団した背景には、一部ネット掲示板で囁かれたような「チーム内の不和」や「トラブル」といったネガティブな要因は一切ありません。公式発表資料や当時の会見における発言を精査すると、彼女を突き動かしたのは「カーリング選手として頂点を極めたい」という純粋かつストイックな挑戦心でした。
中部電力では日本選手権優勝をはじめ国内外で数々の栄冠を手にしてきた一方、オリンピック日本代表決定戦での惜敗など、あと一歩のところで世界の頂上決戦を逃す悔しさを味わってきました。現状維持に甘んじることなく、異なる戦術スタイルや新たなチームメイトとの化学反応を求め、あえて自らを厳しい競争環境に置く決断を下したのです。
関係者の証言によると、移籍に際しては中部電力側とも丁寧な対話が重ねられ、円満な形で新たな門出が見送られたと伝えられています。アスリートとしてのピークを五輪の舞台に合わせるための戦略的ステップであったことが窺えます。