ぬいぐるみに「命」が吹き込まれる瞬間は、顔のパーツを配置するタイミングです。数ミリの間隔や角度の差異が、無邪気さ、哀愁、愛らしさといったキャラクター性を大きく左右します。
代表的なぬいぐるみ 目 鼻 付け方には、プラスチック製の差し込みパーツ(アイパーツ・ノーズパーツ)を用いる方法と、刺繍で表現する方法の2通りがあります。
差し込みパーツを使う場合、最も強固なのはワッシャー(留め具)を裏側から固定するタイプです。綿を詰める前の段階で目打ちを使って布地に穴を開け、パーツの足を差し込んで裏からワッシャーを押し込みます。このとき、穴をハサミで切って広げすぎると布地が裂けて抜け落ちる原因になるため、繊維を押し広げるように目打ちを回転させるのがプロの鉄則です。綿を詰めた後にボンドで留める接着タイプを使う場合は、パーツを取り付ける位置の綿を糸でギュッと奥へ引き込む「引き締め縫い(くぼみ作り)」を行っておくと、立体的な奥行きが生まれて市販品のような生き生きとした表情になります。
一方、長年愛用しているぬいぐるみや、子どもが手放さない相棒に起こりがちなのが、縫い合わせ部分の裂けや摩耗です。ぬいぐるみ 修理 ほつれ 縫い方をマスターしておけば、解体することなく外側から元通りの姿へ蘇らせることができます。
ほつれた穴の修理にも、やはり「コの字閉じ」が真価を発揮します。まず、ほつれた部分から飛び出している古い弱った糸を根本からハサミで除去します。生地の内側に隠れていた「本来の縫い代の折り目」をピンセットで整え、ほつれた箇所の5ミリ手前の健康な縫い目に針を刺してスタートします。そこから細かくコの字縫いを進め、ほつれを通り越して反対側の健康な縫い目に5ミリ以上重なるまで縫い進めて玉留めをします。最後に玉留めの根元に針を刺し、少し離れた布地から針を出して勢いよく糸を引くことで、結び目が生地の内側にシュッと吸い込まれ、修理の痕跡すら残さない完璧なリペアが完了します。