自転車のメンテナンスにおいて最も事故リスクが高いのが「注油箇所の誤り」です。適当にスプレーを吹き付けると、ブレーキの制動力がゼロになり、下り坂や交差点で止まれなくなる大事故を招きます。
絶対に油を差してはいけないNG箇所
- ブレーキシューおよびホイールのリム面:ゴム製のブレーキパッドや、それが挟み込む金属ホイール面に油が付着すると、摩擦力が完全に失われます。「ブレーキをかけてもスーッと滑って止まらない」状態になり、大事故の原因となります。
- ディスクブレーキのローターおよびパッド:スポーツ車や近年の電動アシスト自転車に増えているディスクブレーキは、わずか1滴の油分が付着しただけでパッドが油を吸い込み、パーツ交換が必要になります。
- ペダルの踏み面・サドル・ハンドルグリップ:靴底や手が滑って転倒する直接的な要因になります。
- タイヤのゴム面:ゴムの劣化を早めるだけでなく、走行時のスリップ転倒を引き起こします。
正しく油を差すべきポイント
- チェーンの各コマ(リンク部分のローラー):チェーンの屈曲部に油膜を行き渡らせます。
- 前後ディレイラー(変速機)のピボット可動部:変速の動きをスムーズにします。
- ブレーキレバーやスタンドの可動軸・スプリング部:レバーの戻りやスタンドの展開を滑らかにします(ワイヤー内部や摩擦面には吹き付けないよう注意)。