消防機関や受託実施機関が公表しているデータや現場担当者のヒアリングによると、自衛消防業務講習の修了考査(効果測定)における合格率は概ね98%〜99%前後で推移しています。国家資格試験のような落とすための選抜試験ではなく、規定時間の講義と実技を適切に履修したかを確認する「確認テスト」の性質が強いため、自衛消防業務講習の難易度そのものは決して高くありません。
ただし、現場では「実際に効果測定で落ちた」という報告が毎年一定数存在します。不合格となる主な原因は、試験自体の知識不足というよりも、講習態度や基礎的な受講規律の欠如に起因するケースがほとんどです。
講習関係者の証言や現場の受講生レポートによると、不合格に直結する具体的なリスク要因は次の3点に集約されます。
1つ目は、講義中の居眠りやスマホ操作による受講資格の剥奪です。消防関係の法定講習は監督員のチェックが厳格であり、度重なる居眠りや無断離席は「未受講」とみなされ、効果測定を受ける前に即日失格となるケースがあります。2つ目は、テキストの重要マークの聞き逃しです。講師は効果測定に出題される論点を「ここにはラインを引いてください」「重要です」と明確に示唆します。これらを完全に聞き逃して白紙のままテストに臨むと、基準点(おおむね60%以上の正答)に届かない事態が生じます。
3つ目は、万が一基準点に満たなかった場合の再テストの存在です。多くの講習会場では即座に補講や再考査が実施されますが、再試験でも同様のミスを繰り返した場合は修了証が交付されず、後日再受講(または再テスト受講)を余儀なくされます。会社からの命令で受講している場合、人事評価や現場配置計画に直接響くため、「誰でも受かる」と高を括って無対策で臨むのは極めて危険です。