スタジオトークにおいて、一茂は自らを「家庭内ヒエラルキーの最下層」と自虐的に語ることが定番となっている。妻の機嫌を損ねないよう細心の注意を払い、ハワイ滞在中の買い物ひとつとっても仁子さんの顔色を伺うエピソードは、視聴者にとっておなじみの笑いどころだ。
だが、その語り口の根底にあるのは恐怖ではなく、揺るぎない敬意と深い愛情である。パニック障害に苦しんだ壮絶な時期も、一茂を正面から支え、時に厳しく叱咤激励して立ち直らせたのは仁子さんだった。夫の弱点も魅力も知り尽くした上で手綱を握る妻と、全幅の信頼を寄せて身を委ねる夫。二人の関係は、極めてバランスの取れた大人のパートナーシップと言える。