東の浅草と並び、日本のお笑い文化の巨大な柱となってきたのが、関西を中心とする吉本興業の演芸文化だ。ここでは漫才や落語といった伝統演芸を通じて、数多くの師弟ドラマが生み出されてきた。
ひとつのマイクを挟んで掛け合いを繰り広げるしゃべくり漫才の技術や、扇子一本で情景を描き出す落語の深い芸は、教科書やマニュアルで学べるものではない。師匠の落語や漫才を何百回、何千回と舞台袖で見つめ、その呼吸や間の取り方を身体にしみ込ませる。そうして受け継がれた日本独自のコメディのDNAが、現在のテレビバラエティや大劇場を支える爆笑の原動力となっているのだ。