芸能界のプライベート暴露において、過去に異例の爆発的ブームを巻き起こしたガーシー(東谷義和氏)の存在は、メディアの構造そのものを根底から揺さぶった。それまで紙媒体の芸能記者が独占していたスキャンダル取材の主導権が、一気に個人の動画配信やSNSへと分散した瞬間だった。
ガーシー以降、従来のレガシーメディアも手法の大幅なアップデートを余儀なくされた。かつては数ヶ月かけて裏を取っていたネタも、デジタル時代においてはスピード勝負となる。芸能記者たちはSNS上のわずかな「匂わせ」投稿の検証や、裏アカウントの人間関係分析など、デジタルフォレンジックに近い手法を取り入れるようになった。噂レベルの裏情報であっても、デジタル上で一度拡散されれば瞬く間に事実かのように広まってしまう時代だ。報道陣とタレント側の情報戦は、より高度で陰湿な泥沼試合へと変貌を遂げている。