雨の似合う街・横浜のレトロな情緒を語る上で欠かせないのが、名作アニメーションの存在だ。企画・脚本を宮崎駿が手掛けたジブリの映画『コクリコ坂から』は、昭和の港町の面影を情熱的に描いた作品として知られる。
坂道から見下ろす煙る港、古い洋館の窓を叩く雨音。作品の舞台となった山手エリアや港の風景を思い浮かべながら街を歩けば、スクリーンの中へ迷い込んだかのような錯覚に陥る。近年ではNetflixなどのストリーミングサービスで改めて作品を視聴してから聖地巡礼に訪れる若者や外国人が急増しており、雨の港町に独特の情緒的価値を与えている。