原価率を改善することの最終的な目的は、利益を出すことだ。そのためには、原価率と損益分岐点の関係を理解しておく必要がある。
損益分岐点売上高は、以下の計算式で求められる。
損益分岐点売上高 = 固定費 ÷(1 − 変動費率)
ここでいう変動費率とは、売上高に対する変動費(原価を含む)の割合だ。原価率が下がれば変動費率も下がり、損益分岐点売上高は低くなる。つまり、より少ない売上で黒字化できるようになるということだ。
例えば、固定費が月100万円、原価率を含む変動費率が70%の場合、損益分岐点売上高は「100万円 ÷(1 − 0.7)= 約333万円」となる。原価率を5ポイント改善して変動費率が65%になれば、「100万円 ÷(1 − 0.65)= 約286万円」まで下がる。同じ売上でも利益が約47万円増える計算だ。
このように、原価率の改善は単なるコスト削減ではなく、経営の柔軟性を高める効果がある。固定費の高い店舗型ビジネスほど、原価率改善のインパクトは大きい。