幼少期から類まれな集中力を発揮し、名人位を保持した森内俊之九段に師事。日本将棋連盟に所属する女流棋士として脚光を浴びた十代の歩みは、彼女のキャリアを語るうえで外せない原点だ。盤上の数万通りに及ぶ変化を読み切る日常は、彼女の中に冷徹なまでの客観性と、一瞬の隙も見逃さない直感を植え付けた。
だが、彼女は自ら敷かれたレールを疑い、新たな知を求めて早稲田大学政治経済学部に進学。学問の場で社会のダイナミズムを学び取った後、選んだ次の舞台がフジテレビジョンだった。女流将棋の世界で培った「一手先の未来を組み立てる思考力」は、アナウンスブースという新たな戦場でも強力な武器として機能している。