2002年9月、日本中を驚愕させたのが映画監督で写真家の紀里谷和明との電撃結婚だった。当時、彼女はまだ19歳。本格的なR&Bのエッセンスを歌謡界に注入し、ユニバーサル ミュージックから破竹の勢いでヒット作を連発していた時期である。15歳年上の紀里谷氏は、彼女のミュージックビデオを手掛けるクリエイティブの同志でもあった。
互いに強い表現欲求を持つ者同士、二人の結びつきは単なる恋愛を超えた共鳴だった。しかし、4年半後の2007年に婚姻生活は幕を閉じる。若すぎた二人が選んだのは、憎しみ合う別れではなく、お互いの表現者としての成長を阻害しないための円満な幕引きだった。後年、双方が語った「孤独を埋めるための結婚だったかもしれないが、あの時間は必要だった」という述懐は、痛切でありながら美しい。