変形手裏剣の最大の魅力は、ハサミやのりを一切使わずに完成する「ユニット折り紙(モジュラー・オリガミ)」の構造美にある。同じ形のパーツを8個作り、それらを順番にはめ込んでいく。一見するとシンプルな作業の繰り返しだが、そこには物理学と幾何学の緻密な計算が隠されている。
パーツ同士が互いの折り目を抱え込み、適度な摩擦を保ちながらスライドする。円盤状に収まっている時にはしっかりと組み合わさり、外側から中心に向かって力を加えると、滑らかに滑り出して鋭い8本の角が現れる。道具を使わず、紙の張力と摩擦力だけでこの機構を実現させている点に、世界中の造形作家や研究者が舌を巻くのだ。