結論から言えば、水素そのものが持つ生理作用まで「嘘」と断じるのは科学的に過ちである。水素医学の第一人者である太田成男教授らの初期研究以来、体内における悪玉の活性酸素を選択的に除去するメカニズムは数多くの論文で実証されてきた。現在推進されている水素医学研究プロジェクトでも、細胞保護や抗酸化ヘルスケアの文脈で緻密なデータの蓄積が継続されている。
問題は製品化のハードルだ。気体である水素を粉末(水素パウダー)として固定化し、体内で効率よく発生させる技術は非常に高度である。業界の裏側を覗くと、技術力を持たない有象無象のメーカーが、単なるサンゴ末や微量のカルシウムを混ぜただけの製品を「水素発生パウダー」と称して健康食品産業へ流し込んでいる。論文で実証された科学的効果と、実際に店頭やネットで売られている商品スペックとの間にある巨大なギャップ。これこそが「嘘」の正体なのだ。