今日、彼はどこで何をしているのか。人物ドキュメンタリーの手法で関係者や地元周辺の足跡を丹念に辿ると、かつての喧騒から完全に隔絶された生活を送る一人の初老の男性の姿が見えてくる。
政界を去り、社会的な信用を失った彼は、関西地方の一角で人目を避けるように暮らしている。派手な外出は控え、生活必需品の買い出しなど最低限の行動にとどめる日々。近隣の住人によれば、現在の頭髪は剃り上げたスキンヘッドから自然な白髪混じりの短髪へと変化し、かつてのような不自然な黒さや過剰なボリューム感は一切ないという。
虚飾で塗り固められた議員時代の自分、そしてそれを隠そうとした頭髪。すべてを失い、素の姿に戻った彼が背負う十字架はあまりにも重い。メディアの狂騒とネットの嘲笑が去った後に残されたのは、かつら疑惑という名の笑い話ではなく、自己顕示欲の果てに社会から退場させられた人間の、静かで冷酷な現実そのものである。 (出典: 野村 竜太郎 かつら(Yahoo!ニュース))
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