外務省へ出勤する姿を捉えた当時のスナップ写真や報道映像は、いま見返しても息を呑むほどファッショナブルです。知的な美貌を引き立てる、凛とした佇まいは当時の働く女性たちの憧れの的となりました。
象徴的だったのが、ビビッドなイエローやロイヤルブルー、深みのあるボルドーといった鮮やかなテーラードジャケットの着こなしです。インナーにはシンプルなシルクブラウスを合わせ、首元にエルメスなどの上質なスカーフをさらりと巻くスタイルは、瞬く間に「マサコ・スタイル」として女性誌で大特集が組まれました。
足元には歩きやすいローヒールのパンプスを選び、書類がたっぷり入る大きめの本革ブリーフケースを颯爽と抱えて霞が関を歩く姿は、自立したプロフェッショナル女性のアイコンそのもの。飾らないナチュラルなメイクと艶やかな黒髪のボブヘアも相まって、健康的な美しさが日本中に鮮烈な印象を残しました。