鎌倉時代末期から南北朝時代にかけて、九州の地で異彩を放った武将群像がある。それが菊池一族だ。後醍醐天皇の呼びかけに応じ、圧倒的な勢力を誇る鎌倉幕府に反旗を翻した第12代当主・菊池武時の決断は、今なお語り継がれる壮絶な覚悟の物語である。
その遺志を継ぎ、南朝方の中心として九州平定に奔走した第15代当主・菊池武光の快進撃は、日本史におけるミリタリー・ロマンの傑作と言っていい。筑後川の戦いでの決死の采配は、川の水面を血で赤く染めたと伝えられるほど凄烈を極めた。この地に建つ菊池神社は、まさに彼ら一族の忠義と情熱を祀るために創建されたのだ。