夕方のTV放送で親しんできた世代が大人になり、社会の荒波に揉まれる中で再会した本作は、あまりにも刺激的な毒を含んでいた。劇中に漂う緊張感は、かつて観ていた「いつもの忍たま」とは一線を画す。ドクタケ忍者隊の冷酷な軍師として立ちふさがる「天鬼」の存在が、観客の心に暗い影を落とす。
「子ども向け」という既成概念を鮮やかに裏切るこのダークリアリズムこそが、長年作品から離れていた元・子どもたちを映画館へと呼び戻した最大のアトラクションだったと言える。甘さを排除した戦術の駆け引きや殺陣のリアリティが、アニメーションとしてのクオリティを押し上げた。