消しゴムを使っていて、中央付近から「ボキッ」と無残に折れてしまった経験を持つ人は少なくないはずです。実は、消しゴムが折れる原因の多くは、スリーブの硬い角(エッジ)が本体に深く食い込むことにあります。
文字を消す際、先端には強い摩擦力と「曲げモーメント」が働きます。このとき、従来の直角な紙ケースのままだと、ケースの角が支点となって消しゴムの局所に強い応力が集中してしまいます。その結果、柔らかい塩化ビニール樹脂に亀裂が入り、そのまま真っ二つに裂けてしまうのです。
このトラブルを劇的に解消したのが、スリーブの四隅をあらかじめ切り落とす「角カット」や「スリット(切り込み)」の導入です。角を斜めにカットしておくことで、消しゴムがしなった際にも紙の角が直接食い込まず、力がスリーブ全体にしなやかに分散されます。現在、各メーカーが採用しているこの形状は、ユーザーの「折れストレス」を極限まで減らすために計算された結晶といえます。