もし復帰が現実のものとなるなら、どのような物語が描かれるのか。現場周辺から漏れ伝わるプロット案には、サスペンスとしての純度を極限まで高めたアイデアが並ぶ。
ひとつは、出所後の享が民間人として関わる事件を、特命係が追う構造だ。かつての相棒が容疑者として、あるいは不可解な情報提供者として右京の前に現れる。法と正義の狭間で揺れた男が、自らの罪と向き合いながら右京の推理に間接的なヒントを与える展開は、古参ファンの胸を締め付けるに違いない。
右京の「紅茶を注ぐ手」が一瞬止まる瞬間。言葉少なに交わされる視線。それだけで1本の映画に匹敵するドラマが成立する。