足湯の存在は興味深い。温泉文化の民主化を象徴している。
かつて温泉は特別な場所だった。湯治は時間と経済的余裕がある人のもの。旅館に宿泊しなければ温泉を楽しめなかった時代があった。
足湯はその壁を取り払った。無料で、予約不要で、服を着たまま利用できる。観光客も地元住民も、高齢者も子供も、誰もが平等に温泉の恩恵を受けられる。
武雄温泉の足湯は毎日多くの人々が利用する。旅行者が疲れを癒す。地元の高齢者が健康維持のために訪れる。学生が勉強の合間に立ち寄る。様々な人々が同じ湯に足を浸し、会話を交わす。
これが足湯の本質だ。温泉という地域資源を、コミュニティの財産として共有する仕組み。武雄温泉の足湯は、千年の歴史を持つ温泉文化の新しい形を示している。