脊椎手術の世界は、この10年で劇的に変化した。
和歌山医大整形外科が誇る低侵襲脊椎内視鏡手術は、従来の開放手術と比較して革命的な結果をもたらしている。脊柱管狭窄症や椎間板ヘルニア、脊柱変形といった疾患に対して、数ミリの切開から内視鏡を挿入し、神経組織を圧迫している病変部を直視下で除去する。この技術の真価は数字に表れる。術中出血量は従来法の10分の1以下に抑えられ、入院期間も大幅に短縮されている。
患者にとって何が変わるのか。それは生活への復帰速度だ。従来なら2週間以上の入院が必要だった症例が、わずか数日で退院できるケースも珍しくない。術後の痛みも格段に軽減され、リハビリテーションの開始時期が早まる。高齢化が進む和歌山県において、この低侵襲アプローチは単なる医療技術ではなく、患者の人生設計を左右する選択肢となっている。
内視鏡手術を支える技術的基盤
内視鏡手術の成否は、外科医の技量だけで決まらない。和歌山医大整形外科では、高解像度内視鏡システムと術中画像誘導装置を組み合わせることで、安全性を飛躍的に高めている。神経根や硬膜といった繊細な組織を保護しながら、的確に病変部にアプローチする。この精密さが、合併症率の低下に直結している。