自宅の引き出しや形見分けの品の中に眠る中国のコインが、コレクター市場で驚くべき高額査定を受けるケースが後を絶ちません。なぜこれほどまでに中国の古いコインが高騰しているのでしょうか。
その背景には、中国本土の経済的富裕層による「自国の歴史的文化財・名品の買い戻し熱」があります。文化大革命などの歴史的混乱期に多くが散逸・海外流出したため、現存する状態の良い古銭に対して極めて高い希少価値がついています。
特に国内外のオークションで高額取引される代表的なコインは以下の通りです。
- 袁世凱 一円銀貨(通称:袁大頭):中華民国初期に発行された肖像銀貨。並品でも1万5,000円〜3万円前後、年号(民国三年、八年、九年、十年)や彫刻の微細な違い、状態次第では10万円〜50万円以上の値がつきます。
- 光緒元宝・大清銀幣:清朝末期に鋳造されたドラゴン(竜)図案の銀貨。デザインの美しさと現存数の少なさから、極美品なら数十万円〜数百万円規模に達することがあります。
- パンダ金貨・銀貨(記念硬貨):中国人民銀行が1982年から毎年デザインを変えて発行している地金型記念硬貨。純金・純銀としての貴金属価値に加え、発行年ごとのコレクションプレミアムが上乗せされます。
- レア年代の流通硬貨(五大天王など):1979年〜1981年頃に極めて限られたセット用としてのみ発行された「分硬貨」や、1980年代の「長城コイン(1元・5角・2角・1角)」は、セットで数万円〜十数万円の相場を形成しています。