今回のタイプロにおいて、番組の代名詞ともなったのが菊池風磨のオーディション発言です。2次審査で準備不足の候補生に対して放った「歌詞カードを見ながら歌うのは失礼」「僕らは命を削って13年間やってきた」という言葉は、ネット上で「菊池風磨構文」として拡散される一方で、プロフェッショナルとしての痛烈な美学を示した名場面となりました。
特番インタビューや密着ドキュメンタリーで菊池が語ったのは、単なる厳しさではなく、12年以上守り続けてきたグループの暖簾を分かち合うことの重責でした。「生半可な気持ちで入ってくれば、既存のファンも傷つくし、何より新メンバー自身が潰れてしまう」。その強固な信念があったからこそ、候補生たちは自らの限界を超えたパフォーマンスを見せるに至ったのです。
一方、佐藤勝利は候補生の「内面にある美意識と誠実さ」を静かに見つめ、松島聡は自身の休養経験から「メンタルのしなやかさと助け合える人間性」を重視して選考を行いました。3人の異なる視眼が組み合わさったことで、単なるパフォーマー集団ではない「家族以上の絆」を紡げる新メンバーが選出されたのです。