日本中がその笑顔に魅了された。1971年、TBSテレビの話題ドラマ『時間ですよ』の隣のよっちゃん役で一躍スポットライトを浴びた天地真理は、彗星のごとく現れた国民的スターだった。渡辺プロダクションに所属し、CBSソニーからリリースした「ひとりじゃないの」などの大ヒット曲を連発。NHK紅白歌合戦にも連続出場を果たし、70年代アイドルとして芸能界の頂点に君臨した。
しかし、眩い光の裏には過密スケジュールと心身の疲弊があった。トップアイドルとしての急進的な活動休止や休養を経て、彼女が30代半ばを迎えた1986年、大きなニュースが駆け巡る。相手はカフェラウンジなどを経営していた実業家の青木一義氏だった。華やかな芸能界から一歩引き、家庭という安らぎを求めた彼女の決断は、多くの人々に新たな驚きを持って迎えられた。