名プロデューサーであるクインシー・ジョーンズとの運命的な出会いは、彼のキャリアを確固たるものにした。『Off The Wall』『Thriller』『Bad』の3部作は、現代ポップ・ミュージックの金字塔として今なお燦然と輝く。完璧主義者ふたりの化学反応は、ミリオンセラーを連発する一方で、スタジオ内での凄絶な葛藤と都市伝説めいた確執の噂を生み出した。
さらに、巨大レーベルであるソニー・ミュージックエンタテインメントとの複雑な利害関係も見逃せない。ビートルズの楽曲権を保有するATVカタログの買収をめぐり、ビジネスの表舞台と裏社会の思惑が交錯した。音楽産業の覇権をめぐる熾烈な暗闘が、彼の晩年の孤立感を深めた要因の一つであることは間違いない。