日本のコンテンツ市場において、もはや切っても切り離せない一大勢力となったのがVTuberだ。実在の人間とは異なるアバターを通じた表現は、2D・3Dの技術革新とともに国境を越え、巨大な産業へと発展を遂げた。
この分野の主導権を握るのが、「にじさんじ」を運営するANYCOLOR株式会社と、「ホロライブプロダクション」を擁するカバー株式会社である。両社は対照的かつ緻密なマーケティングで登録者を世界規模で伸ばしてきた。にじさんじは多種多様なライバーによるライブ配信主体のコミカルな対話やゲーム実況で国内ファンを固め、ホロライブプロダクションは海外市場を見据えた多言語展開や、音楽・ライブパフォーマンスを軸としたアイドル的ブランディングでグローバルな熱狂を巻き起こした。個人の枠組みを超え、上場企業による組織力とプロデュース戦略がタレントのチャンネルパワーを加速度的に引き上げる時代が到来している。