『所JAPAN』の終了が報じられた際、視聴者の間には大きな驚きが広がりました。所ジョージというテレビ界屈指の好感度タレントを冠に据え、内容も日常に密着した安定感のある教養バラエティだったためです。業界関係者の証言や当時の編成データから見えてくるのは、複合的な要因が絡み合った「テレビ局の構造変革」でした。
最大の要因とされているのが、世帯視聴率からコア視聴率(13歳から49歳の個人視聴率)への評価基準の全面移行です。番組開始当初の2018年当時は、まだ世帯視聴率が広告収入の主たる指標として機能していました。しかし2026年代に入ると、スポンサー企業各社は「購買意欲の高い若年・ファミリー層にどれだけリーチしているか」を厳格に求めるようになります。所ジョージが持つお茶の間への浸透力や親しみやすさはシニア層に極めて強かった反面、スポンサーが最も欲するF1・M1層(20〜34歳の男女)の獲得という観点では苦戦を強いられていました。
さらに、番組制作を手がける関西テレビとキー局であるフジテレビとの間におけるゴールデン・プライム帯の改編戦略も影響しました。2026年秋の改編で、番組は「月曜22時枠」から「火曜21時枠」へと異例の枠移動を経験します。この移動先は日本テレビ系列の強力なバラエティ番組などがひしめく超激戦区であり、視聴習慣の定着に時間を要したことも、番組継続のハードルを一段と引き上げる結果となりました。