群馬県高崎市から上京した一人の青年が、日本のロックの歴史を塗り替えるとは、当時の誰も予想していなかったかもしれない。実家での退屈な日常をブチ破るようにギターをかき鳴らしていた少年は、圧倒的なスケール感を持って東京のアンダーグラウンドシーンに現れた。荒削りで、どこか狂気を孕んだそのプレイは、当時のライブハウスの空気を一瞬で変えてしまう力を持っていた。
とにかく目立っていた。当時を知る関係者は一様にそう口にする。単に背が高いからではない。ステージに立った瞬間に放たれる、周囲を威圧するようなオーラが尋常ではなかったのだ。他者との妥協を許さないその姿勢こそが、後の伝説の幕開けだった。