時計の針を少し巻き戻そう。Catwalk (SOUL'd OUTのシングル楽曲)がリリースされたのは2006年のことだ。名門SME Records(現・ソニー・ミュージックレーベルズ)から世に放たれた通算12枚目のシングルである本作は、当時のシーンにおいても極めてアヴァンギャルドな試みだった。
華やかなファッションショーのランウェイ(キャットウォーク)をモチーフに据えながら、紡ぎ出されたサウンドは煌びやかなシンセサイザーと獰猛なグルーヴが交錯するハイブリッドな音響空間。当時のチャート上位に並んでいた典型的なヒットナンバーとは一線を画す、挑戦的でプログレッシブな作風だった。
セールス的な成功を収めつつも、当時の批評空間は彼らの尖りすぎたオリジナリティを完全には消化しきれていなかった節がある。早すぎた傑作は、時代という受け皿が整うのを静かに待っていたのだ。