1998年のデビュー以降、破竹の勢いでスターダムを駆け上がった二人だったが、その関係は常に光と影、愛と重圧の激しいせめぎ合いの中にあった。ミリオンセラーを連発し、女子高生のカリスマとして神格化されるにつれ、生じるプレッシャーは想像を絶するものだった。浜崎あゆみという巨大な商業的偶像を背負う重責と、一人の女性としての素顔。松浦はその両方を受け止めながらも、ビジネスの冷徹な判断を下さざるを得ない立場に追い込まれていく。
「自分を創り上げた男」への狂おしいほどの依存と、ビジネスパートナーとしての反発。恋人同士としての幸福な時間は、音楽業界の頂点を極めるにつれて削り取られ、すれ違いと愛憎へと転じていった。破局を迎えた後も、二人は創作活動における唯一無二の共犯関係を維持し続けなければならなかった。その引き裂かれるような痛恨の情念こそが、初期の代表作に漂う鬼気迫る哀愁の正体だったのだ。