自殺や自傷行為に関する報道には、国際的にも慎重な姿勢が求められている。詳細な方法を伝えない、センセーショナルな見出しを避ける、遺書や投稿内容を過度に引用しない、支援先を示す。こうした配慮は、報道の自由を否定するものではなく、同じように苦しむ人への影響を減らすためのものだ。
SNS利用者にも同じ考え方が必要になる。記者ではないから責任がない、というわけではない。誰もが発信者になれる時代には、誰もが加害的な拡散に関わる可能性を持つ。松戸市女子高生飛び降り配信という言葉を投稿するだけでも、文脈によっては映像探しを促してしまうことがある。
特に避けるべきなのは、実名や学校名の断定、顔写真の転載、家族や友人への憶測、本人を責める言葉、動画への誘導だ。悲劇を「コンテンツ」として扱う姿勢は、社会全体の感覚を鈍らせる。