半世紀以上にわたり怪獣映画や特撮文化の屋台骨を支えてきた東宝株式会社もまた、大胆な変革の舵を切っている。アナログなミニチュアワークや着ぐるみの撮影手法が生み出してきた「生々しい手触り」を、最先端の特撮・視覚効果へと昇華させる試みだ。
伝統的な特撮の遺伝子と、最新のデジタルレンダリング技術が衝突することで、CG特有の無機質さを排除した重厚な映像が生み出される。過去の遺産を守るのではなく、現代のハイエンド技術で再定義するこのアプローチこそが、欧米の映画人たちを惹きつけてやまない独自の美学となっている。