医療社会学および日本の医療提供体制の視点から見ると、大学病院の価値は「希少かつ高度な医療リソースの集中配置」にあります。すべての不調を1つの巨大病院で解決しようとする心理は、患者側の待ち時間疲弊と医療者側の過重労働という共倒れを招きかねません。自身の状況に応じた適正な判断を下すことが求められます。
本院の受診を強く推奨できる人
- 近隣のクリニックや総合病院で検査を受け、「原因不明」「治療困難」として紹介状を交付された方
- 持病(糖尿病、心疾患、膠原病など)を複数抱え、高度なハイリスク分娩を控えている妊婦
- 先進医療や高度なロボット手術(ダビンチなど)、難治性がんの集学的治療を希望する方
- 循環器や脳血管、多発外傷など、一刻を争う救急医療が必要な緊急事象
近隣の開業医・一般クリニックを優先すべき人
- 風邪、軽度の腹痛、花粉症など、日常的な急性期症状ですぐに薬が欲しい方
- 紹介状を持っておらず、初診時の選定療養費(7,700円以上)を負担したくない方
- 診察待ち時間を1時間以内に抑え、スケジュール通りに通院を済ませたい方
- 慢性疾患の安定期にあり、定期的な処方箋の発行のみを希望している方
「まずは地域のクリニックで診断を受け、必要に応じて聖マリアンナ医科大学病院へ繋いでもらい、症状が安定したら再び地域クリニックへ戻る(逆紹介)」。この循環こそが、最も経済的かつ迅速に最高水準の医療を享受するための賢明な処方箋です。