日本中に一大ムーブメントを巻き起こした漫画家・タナカカツキ氏の原作によるテレビ東京系『ドラマ サ道』。あの作品が提示した「日常のなかの小さな救済」というテーマは、日本のサウナ文化を根底から塗り替えた。そして、その精神がもっとも純粋な形で息づいている場所こそ、五色のような昔ながらの銭湯サウナではないだろうか。
サウナイキタイをはじめとするWEBコミュニティでは、日夜新しいサウナ施設の情報が飛び交う。だが、豪華なアウフグースショーや最新鋭の設備を備えたインフィニティプールがなくとも、五色には「ただ熱い部屋に入り、冷たい水に浸かり、風に吹かれる」というサウナの本質が研ぎ澄まされた状態で残されている。気取らない脱衣所、常連同士の控えめな会釈、テレビから流れるニュースの音声。それらすべてが、訪れる者の心を解きほぐしていく。