ヒエログリフ解読の金字塔として歴史に刻まれているのが、フランスの天才学者ジャン=フランソワ・シャンポリオンの足跡だ。1822年、彼がギリシャ文字とエジプトの暗号状記号を緻密に対比させ、解読の突破口を開いた瞬間は、文字通り歴史の扉が開かれた日となった。
その解読作業の決定打となったのが、現在大英博物館に所蔵されている「ロゼッタ・ストーン」である。一方で、シャンポリオンが収集した貴重な手記や資料の数々はルーヴル美術館にも深く寄託されており、彼が遺したノートの解析は現代の言語学においても新たな発見をもたらし続けている。彼の狂気とも言える執念がなければ、古代エジプトの言葉は今も沈黙を守っていたかもしれない。