地震や台風などの自然災害時、あるいはカセットコンロのガス残量が限られているアウトドアシーンでは、いかに「水と燃料の消費を最小限に抑えて温めるか」が死活問題となります。過酷な条件下で役立つ実戦テクニックを紹介します。
まず、一般的な丸底の片手鍋がない場合に最も推奨されるのが「深型フライパンの代用」です。パックご飯の形状は長方形であり、口径の狭い片手鍋では斜めに引っかかって均一に浸かりません。その点、直径24〜26cmのフライパンであれば、パックを底面に水平に寝かせることができます。
フライパン調理を成功させる秘訣は、「必ずフライパンの蓋を閉めてスチーム状態を作ること」と「加熱7分経過時点でトングを使ってパックを上下ひっくり返すこと」です。水深がパックの厚みの半分程度しかなくても、蓋をすることで充満した熱蒸気が上部を包み込み、途中で反転させることで内部の熱対流が均等に行き渡ります。湯量が少なくて済む分、沸騰までの時間が劇的に短縮され、ガス消費量を通常の鍋湯煎に比べて約30%削減可能です。
さらに究極の防災テクニックとして知られるのが、高密度ポリエチレン製の耐熱袋(岩谷マテリアルの「アイラップ」など、耐熱温度120℃以上の製品)への移し替えです。パックから硬いままのごはんを取り出して袋に入れ、空気を抜いて平らにならしてから湯煎します。厚みが薄くなるため加熱時間は約8〜10分へと短縮され、鍋の水も一切汚れないため、そのお湯をそのままレトルトカレーの温めや白湯として再利用できるという絶大なメリットがあります。